タンゴセラピーとは

タンゴセラピーについて

タンゴセラピーという言葉は2006年頃から広まり始めました。2009年にアメリカ、ワシントン大学セントルイス校より、パーキンソン病の患者がタンゴを習うことで体のバランスを改善できるという研究結果が発表されました。この研究では、体のバランス障害で歩行や方向転換の困難に陥るパーキンソン病の患者が、タンゴを通じてバランスを改善したことが示されました。
英国では、タンゴの複雑なステップが認知症患者の記憶向上に繋がったとの報告があります。タンゴは、パーキンソン病、アルツハイマー病、自閉症、恐怖症の認知症予防運動プログラム「ゴグニサイズ」に活用されています。

アルゼンチンでの発見

タンゴの発祥地、アルゼンチン・ブエノスアイレスでは、パーキンソン病を患うタンゴダンサー、プピ・カステーロが「タンゴを踊っているときだけ身体の震えが止まる」ということを発見しました。これを担当医に報告したことから、症状緩和のための運動療法としてタンゴが取り入れられるようになりました。

タンゴセラピーの特徴

タンゴセラピーは、以下のアルゼンチンタンゴの特徴を基にしています。

タンゴダンス独特の組み方、アブラッソによりオキシトシンホルモンが分泌されます。このオキシトシンは脳内で生成され、心を癒し幸せを感じさせ、ストレスを受けたときに出る別のホルモンを抑制します。また、心の静けさや安心感を持ち、協調性と信頼感を高める効果があります。

サロンタンゴは歩く踊りであり、パーキンソン病の患者に特に効果があります。後退や左右への歩行運動が、パーキンソン病の症状に対して有効であることが研究で示されています。特に後ろ歩きが困難なパーキンソン病患者も、タンゴを踊ることで後ろ歩きが容易になり、前や上を向くことも可能になります。

タンゴの音楽は基本的に二拍子と四拍子で、比較的リズムのとりやすい曲が多くあります。音楽を聴き、リズムに乗って歩くことでセロトニンという神経伝達物質が働きます。セロトニンは興奮時の脳に発生するノルアドレナリンやドーパミンの暴走を抑制し、心のバランスを整える効果があります。

タンゴセラピーの効果

タンゴのステップは、バランス感覚を鍛え、歩行や方向転換の改善に役立ちます。

足全体の筋肉を使うことで、筋力強化に繋がり、転倒の予防にも効果があります。

オキシトシンやセロトニンの効果で、心の安定や幸福感が得られます。

音楽やリズムに乗り、楽しみながら身体の中から変化を感じることができるタンゴセラピーは、パーキンソン病患者をはじめとする多くの方々にとって、有益なリハビリテーション手法となっています。

参加方法

PD Tango Therapy Networkへの参加をご希望の方は、以下の手順に従ってお問い合わせください。

STEP01


まずは、当ホームページのお問い合わせフォームからご連絡ください。フォームには以下の情報を記入してください。

  • お名前
  • ご連絡先(電話番号またはメールアドレス)
  • パーキンソン病患者の方の状況(ご本人、ご家族、または従事者様)
  • その他ご質問やご希望など

STEP02


お問い合わせをいただいた後、担当者からご連絡いたします。打ち合わせの日程を調整し、詳細なご説明やご質問にお答えします。また、参加に関する具体的な手続きや必要な情報についてもご案内いたします。

STEP03


打ち合わせ後、セラピーの実施場所や日程を決定します。セラピストが現地に伺い、タンゴセラピーを実施いたします。

お問い合わせ対象

皆様からのお問い合わせをお待ちしております。どのようなご質問やご相談でもお気軽にご連絡ください。

パーキンソン病を患っている方

ご自身でタンゴセラピーに参加をご希望の方

ご家族

パーキンソン病を患っているご家族のためにセラピーをお考えの方

従事者様

パーキンソン病患者の支援をされている医療従事者や介護者の方

CONTACT

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